●AIと人間は似ている?
AIとは人工知能のことですが、最近では幼児教室でAIを取り入れた内容が増えています。AIと人間はとても良く似ているといって良いでしょう。なぜなら、一部を除いたAIを作っているのは私たち生物の神経細胞を参考にしたものだからです。もちろん、人間とはまったく異なる点はたくさんありますが、そもそも人間もAIのように機械的に学習するということをしているというわけです。

人間の場合、育っていくのに教材などが必要となることはありません。人間は自分で物体を認識できるようになっていきますし、そのようなことをしながら勝手に成長していき、言葉を話すようにもなります。しかし、AIにこのような人間の発達段階を再現するのは簡単なことではないといわれています。それは、この頃の人間の意識はとてもぼんやりとしたものでしかないからです。確かに、3歳くらいまでの記憶が鮮明に残っているという人はあまりいないでしょう。

●プログラミング教育やAIが注目される理由
また、幼児教室でAIやプログラミングが取り入れられるようになったのは、小学校の授業にこれらが取り入れられるようになったという背景があります。プログラミングと聞くと、真っ先にロボットを製作するようなものを思い浮かべるかもしれませんが、そればかりではありません。プログラミングを習得することで、私たち人間は実にさまざまなことを学ぶことができるのです。例えば、単なる知識としてしか覚えなかったものでも、プログラミングを習得するとそれを応用していくことができます。実社会で生かすことができるのです。数学などで難しい定義を必死に丸暗記しても、それは受験対策のためだけであって受験が終わればいったい何の役にたつのだろうか、と嫌気がさしている人は少なくないはずです。しかし、そのような難しい定義もプログラミングのノウハウをマスターしていれば実生活に応用させることができてしまいます。とはいえ、残念ながら現状で応用できている人はごく少数と言わざるを得ません。

そして、このように応用できる力は「知能」と呼ばれています。知能とは、知識や技能を習得して、それを応用することのできる力ということになります。丸暗記して得られるのは知識であり、これを応用できるかどうかはまったく別の能力なのです。今後ますます学校にプログラミング教育が取り入れられるようになると、やがては教育システム自体が根本的に変わっていくのかもしれません。